血管にかかる圧力のことです。血液が心臓から押し出されるとき、血圧は最高になります。
これを最高血圧（収縮期血圧）とよびます。逆に、血液が心臓に戻り心臓がふくらみ、
血管が休んでいるときの血圧を最低血圧(拡張期血圧）と呼びます。
血圧が高くなると、その分血管に負担がかかり、壊れやすくなります。

■高血圧って、どんな症状が出るの？

高血圧の場合、頭痛、めまい、耳鳴りなどの症状が現われる人もいますが、ほとんど自覚症状はありません。そのため、つい見過ごされがちです。知らない間に動脈硬化を招き、心臓病や脳卒中、臓器不全などをもたらす恐い病気です。

■高血圧の基準は？

至　適　血　圧 ： 収縮期120未満、 拡張期８０未満
正　常　血　圧 ： 収縮期130未満、 拡張期８５未満
正常高値血圧 ： 収縮期130〜139、拡張期85〜89
境界域高血圧 ： 収縮期140〜149、拡張期90〜94
軽症　高血圧 ： 収縮期140〜159、拡張期90〜99
中等症高血圧 ： 収縮期160〜179、拡張期100〜109
重症　高血圧 ： 収縮期180以上、 拡張期110以上

■高血圧を放置するとどうなる？

常時血管に高い圧力がかかるわけですから、血管がもろくなるのは自明の理。
どの血管が一番早くもろくなるかによって、出てくる病気は異なります。
心臓に出れば狭心症や、心筋梗塞。
脳に出れば脳出血や脳梗塞。
腎臓に出れば腎不全。
目に出れば、眼底出血など。

■高血圧の薬って、一生飲まなければいけないの？

高血圧の薬は、最大でも２４時間しか効果がありません。肝臓で分解され、おしっこになって出て行きます。飲むのをやめると元に戻ってしまうのです。
ただ、一時的に何らかの病気やストレスで高くなっている人の場合、原因が収まれば、飲まなくて済むこともあります。しかし、ほとんどの人が、飲み続ける必要があります。
高血圧の薬は、根本原因を治す薬ではなく、血管や心臓に働き一時的に血圧を下げる効果しかないのです。その日のうちに効果が消えるのです。よって、次の日も、またあくる日も、飲まないと、血圧をコントロールすることは出来ないのです。

■薬って、お金かかるし、副作用もあるから、飲まない方が良いって、友達に聞いたんですけど？

確かに、万人に対して全く副作用を持たない薬はありません。よって、医師は副作用があれば、多種の薬の中から、その人にあった薬を選択し、変更し、増やしたり削ったりして、その人に合うように調合していくのです。高血圧だから、みんな薬が決まっているわけではなく、一人ひとりの病気に応じてオーダーメイドになっているのです。
さて、「お金がかかる」という点を検証してみましょう。将来的に何らかの血管障害から逃れることが出来るとしたら、あなたならどれくらいお金を払いますか。
逆に１錠の薬が誕生するのに、１５〜２０年以上の歳月と、数百億の研究費用が費やされているのをご存知ですか。さらに言えば、あなたにとって、健康は価値のないものですか？

■友人は高血圧だけど病気してないよ！

血圧が高いからといって、必ずしも病気が出るとは限らないのは事実です。しかし、脳血管障害や、心臓障害になる確率が高いのも、これまた事実です。そういった障害を起こした人をあまりにも多く知っているがゆえに、医師はそれを防ごうと努力していることを知っておいてください。
将来的には遺伝子学的に血管障害の発生率が個人個人において詳しく出る時代が来るでしょう。

■自分で血圧を測るときの注意

自動血圧計をお持ちの方も多いと思います。数社から血圧計が売り出されています。
まずは、肘で測るタイプのもののほうが正確出ます。
さらに、測り方ですが、１０分間ぐらい机の前でじっとしてから、心臓と同じ高さにマンシェットと
巻きつけて、呼吸をゆっくりと整えてから測定してみましょう。